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出雲:全日本:箱根【学生三大駅伝:徹底比較】距離:人数:TV視聴率

出雲:全日本:箱根【学生三大駅伝:徹底比較】距離:人数:TV視聴率

 

学生三大駅伝のシーズンが始まり毎年ながら胸躍っています。

引退後もうすぐ四半世紀ということで『大学で陸上部でした』と話した際に『砲丸投げですか?』と言われることはもはや日常茶飯事となりつつあります。

東海大学箱根駅伝優勝祝賀会でもぽっちゃり体形で恥ずかしかったな・・・

 

そんなことはさておき、学生三大駅伝といっても全く別の3つの駅伝大会です。

今回は様々なポイントから学生三大駅伝を徹底比較してみました。

 

学生三大駅伝とは?

駅伝名 スタート年 開催日
出雲駅伝 1989年 体育の日(10月第2月曜日)
全日本大学駅伝 1970年 11月第1日曜日
箱根駅伝 1920年 正月(1月2・3日)

上記3つの駅伝が学生三大駅伝と位置づけられています。

そして一言に学生三大駅伝といっても実は求められる要素・必要な要素がだいぶ違います。

下記が学生三大駅伝のコース距離や出場数をまとめた表になりますが一目瞭然だと思います。

 

学生三大駅伝比較

駅伝名 コース距離 出場選手数 1名の平均距離
出雲駅伝 45.1km 6名 7.5km
全日本大学駅伝 106.8km 8名 13.3km
箱根駅伝 217.1km 10名 21.7km

一目瞭然ですがひとつひとつ見ていきましょう。

 

距離

一番大きな違いは距離です。

出雲駅伝45.1kmに対して全日本大学駅伝は約2.5倍の106.8km、そして箱根駅伝は約5倍の217.1kmと大きく違います。

もはや同じ駅伝という名称の競技で良いのか?というくらい違いますね。

 

出場選手数

二番目の大きな違いは出場選手数です。

出雲駅伝6名に対して全日本大学駅伝は約1.5倍の8名、そして箱根駅伝は約2倍の10名です。

当たり前ですが出場選手の多い駅伝の方がチームの層の厚さが必要となります。

 

1名の平均距離

出雲駅伝は45.1kmを6名で走りますので1名の平均距離は7.5km

全日本大学駅伝は106.8kmを8名で走りますので1名の平均距離は13.3km

箱根駅伝は217.1kmを10名で走りますので1名の平均距離は21.7km

 

ざっくりですが出雲駅伝7.5kmに対して全日本大学駅伝は約2倍の13.3km、箱根駅伝は約3倍の21.7kmと大きな差があります。

実際区間上位に入るようなスター選手は7.5km~21kmまで対応できますが、厳密に言えば7.5kmを速く走る能力と21kmを速く走る能力は違うと思います。

 

三大駅伝まとめ

三大駅伝毎の距離・出場人数・1名の平均距離をまとめると、

  • 出雲駅伝:7.5kmを走れる選手が6名必要。
  • 全日本大学駅伝:13.3kmを走れる選手が8名必要。
  • 箱根駅伝:21.7kmを走れる選手が10名必要。

実際はケガや体調不良によって走れない選手もいるので上記の人数の1.5倍の数の選手は必要です。

 

学生三大駅伝注力度

関東学連所属の大学にとっての注力度・力の入れ具合は、下記の順で間違いないでしょう。

  1. 箱根駅伝
  2. 全日本大学駅伝
  3. 出雲駅伝

20年以上前になりますが私の現役時代の東海大学では箱根駅伝一本だったといっても過言ではありませんでした。

箱根駅伝出場校全チームに友人がいたわけではありませんが、他大学の友人と話していても同じく箱根駅伝一本という感じでしたね。

そしてなぜ箱根駅伝一本だったかといえばやはり箱根駅伝の注目度の高さだと思います。

箱根駅伝の注目度を図る指標としてTV視聴率が上げられると思います。

 

学生三大駅伝TV視聴率

 

2017年度・関東地区・ビデオリサーチ社データー

駅伝名 視聴率
出雲駅伝 6.8%
全日本大学駅伝 11.0%
箱根駅伝 往路29.4%・復路29.7%

上記は2017年度の学生三大駅伝の視聴率です。

2017年にした意図はありません。学生三大駅伝の視聴率を調べられたのが2017年度であっただけです(笑)。

2017年度としたのは、箱根駅伝はお正月に開催のため年度が変わってしまうためです。

  • 2017年10月:出雲駅伝
  • 2017年11月:全日本大学駅伝
  • 2018年1月:箱根駅伝

同じ学生三大駅伝というカテゴリーですが出雲駅伝6.8%、全日本大学駅伝は約2倍の11.0%、箱根駅伝は4倍以上の往路29.4%・復路29.7%と大きな差があります。

TVの視聴率がこれだけ違うという事は、ニュースでの取り上げられ方・新聞での取り上げられ方・雑誌での取り上げられ方なども大きく違います。

 

好視聴率がもたらす好影響

2019年箱根駅伝直後の記事(箱根駅伝出場の効果:メリット:受験者増加:スポンサー:新入生:進路)と1部重複しますが、視聴率の高い箱根駅伝で活躍することにより、

  1. 大学の知名度が上がる
  2. 受験者数が増え受験料収入が増える・受験者が増えるため合格者の偏差値が上がり優秀な学生が増える
  3. 大学の知名度が上がることにより就職試験時に有利になりやすい

こちらは一例ですがこのような良い循環が起こるようになります。

そのため学生駅伝に注力している大学はどんどん増えています。

 

新興校の躍進と古豪の凋落

今後日本の人口がどんどん減少し廃校になる大学が増えると言われる昨今、大学の生き残りをかけた戦いは既にはじまっています。

そして新興校ほど危機感をもちスポーツを中心に積極的に投資し大学の知名度を上げようとしています。

そして新興校が躍進すればするほど古豪といわれる伝統校が箱根駅伝に出場出来なくなっています。

下記の表は箱根駅伝70回大会と95回大会の出場校一覧です。

70回大会に出場していた20校のうち25年後の95回大会に出場できた大学は14校、6校は出場できていません。

今後ますます新興勢力が強くなるのかなと感じています。

NO 70回記念大会 95回記念大会
1 早稲田大学 青山学院大学
2 山梨学院大学 東洋大学
3 中央大学 早稲田大学
4 専修大学 日本体育大学
5 日本大学 東海大学
6 駒澤大学 法政大学
7 法政大学 城西大学
8 神奈川大学 拓殖大学
9 順天堂大学 帝京大学
10 東京農業大学 中央学院大学
11 東海大学 日本大学
12 東洋大学 駒澤大学
13 日本体育大学 順天堂大学
14 中央学院大学 神奈川大学
15 大東文化大学 國學院大學
16 亜細亜大学 明治大学
17 国士舘大学 東京国際大学
18 関東学院大学 大東文化大学
19 慶応義塾大学 中央大学
20 筑波大学 国士舘大学
21   山梨学院大学
22   上武大学
23   関東学生連合

 

今後の学生三大駅伝

私が東海大学陸上競技部中長距離ブロックに所属していた20年以上前と比べると、環境が良くなり、道具も良くなり、レベルもはるかに上がっています。

もはや大学生の部活動の域を超えプロスポーツといっても良いレベルにあるのではないかと思います。

そして今後はさらに大学の生き残りをかけた激しい戦いになることは間違いないでしょう。

激しい戦いに勝つためには大学がどれだけ本気で学生三大駅伝に取り組むかが重要です。

大学がどれだけ本気で学生三大駅伝に取り組むかがすべてといっても良いでしょう。

伝統校・強豪校でも大学が強化を辞めれば凋落するのに時間はかかりません。

東海大学にはいつまでも優勝を狙える大学であってほしいと思います。

そしてそのためにOBとして陰ながらサポートしていくつもりです。

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