学生駅伝の強豪である東洋大学においていじめにより退部者が出たということで週刊文春をはじめとするマスコミでも大きく取り上げられています。
競技は違いますが同じ学生スポーツとしては日本大学アメフト部の悪質タックルに続きまたか・・・という印象をお持ちになられた方も多いのではないでしょうか。
東洋大学陸上部いじめ被害者は?
まず被害者ですが文春の記事に詳細な特徴が記載されており熱心な駅伝ファンなら誰だか特定できるでしょう。
また当事者である選手がSNSにて発信したためまたたくまに特定されました。
・週刊文春の記事ではこのように記載されています。
X君は中学時代3000m走で全国トップの記録を樹立。高校時代も全国上位の活躍を見せ、今年4月、陸上部の特待生として、東洋大学に入学したばかりだった。
・中学時代3000m全国トップ
・高校時代も全国上位の活躍(東京農大三高)
・今年4月、陸上部の特待生として東洋大学に入学
この3つの特徴だけで、もっと言えば中学時代3000m全国トップの時点で特定できますね。
補足しますと本当に実績のある選手と言えます。
・2014年度中学生3000mランキング1位・8:36:64・埼玉県毛呂山町川角中
・2015年都道府県駅伝2区(3km・中学生区間)区間賞*中3時
・2017年高校5000mランキング68位(日本人57位)・14:21:40・東京農大三高
・2017年都道府県駅伝1区(7km)44位*高2時
・2018年都道府県駅伝1区(7km)10位*高3時
そして東洋大学進学の理由は・・・
中学3年で初めて埼玉県代表に選ばれた2015年の都道府県対抗駅伝で2区走者の自分が区間賞で、3区の悠太さんに襷を渡して初優勝した。
力を出せなかった年は『次は頑張れ』と励ましてくれたし、そうした縁もあって、大学は東洋と決めていた。でも今は裏切られた思いです」
今となっては少し悲しいです。
東洋大学陸上部いじめ事件概要
- X君の説明によれば、入部直後から寮や合宿などで“指導”が始まったという。「毎晩、1年生は寮の掃除などの仕事をこなさないといけないのですが、僕はトイレや風呂場などの掃除について注意されることが多かった。4月には3年生で箱根駅伝にも出場していた先輩から怒られた際に、足を蹴られました」
- 7月以降、上級生からの指導はますますエスカレート。そして9月、新潟の山古志で行われた合宿で2年の選手から“指導”を受け、X君の我慢は限界に達した。「練習器具を忘れたことを咎められた際、『マジで死ねよ』と首を絞められた。さすがに酷いと思って、母親に『もう辞める』とLINEで連絡しました」
- 9月20日、寮の会議室でX君と母親、陸上部の酒井俊幸監督、部長の間で話し合いが持たれ、“指導”に加わった先輩部員も同席し、暴言・暴行の事実を認め、謝罪したという。
- だが、10月8日に「週刊文春」取材班が酒井監督を直撃すると、暴行の事実を否定した。
- ――暴力行為はあったのか。「身体の接触があったのは事実。(両手で首と胸の間を触るしぐさをしながら)こういうのはありました。でも殴るとかは絶対にない」lll4月には3年生で箱根駅伝にも出場していた先輩から怒られた際に、足を蹴られました
・4月には3年生で箱根駅伝にも出場していた先輩から怒られた際に、足を蹴られました
3年生で箱根駅伝に出場したことのある選手は3名で相澤君(学法石川)、今西君(小林)、渡邉君(吉原工)です。
ただしX君はツイキャスで『優しい先輩で俺が悪かった』と発信していますので根が深い問題ではないと思います。
・9月、新潟の山古志で行われた合宿で2年の選手から「練習器具を忘れたことを咎められた際、『マジで死ねよ』と首を絞められた。
こちらはTwitterなどでは昨年のスーパールーキーN君ではないかと言われています。
結果精神的にやられ出雲駅伝では凡走してしまったのではないかと噂されています。
*詳しくは下記のロイター通信をご覧ください。
【文春砲】#東洋大 陸上部の橋本龍選手が部内イジメをSNSで告発!箱根駅伝欠場&廃部か? https://t.co/gQMwEX8Kdq
東洋大陸上部1年生が部内の暴行事件を実名告発 https://t.co/KXaHtgHxWi
東洋大陸上部1年生が告発 箱根駅伝選手から「殴られ『マジ死ねよ』」 #箱根駅伝 https://t.co/INQTHX0yiy— 老イター通信 (@Oeuterscom) 2018年10月10日
東洋大学陸上部いじめ事件疑問点
9月20日、寮の会議室でX君と母親、陸上部の酒井俊幸監督、部長の間で話し合いが持たれ、“指導”に加わった先輩部員も同席し、暴言・暴行の事実を認め、謝罪したという。
普通なら上記のような話し合い・謝罪がおこなわれれば解決するはずですが・・・なぜX君は文春に告発したのか?
それは大学側の謝罪を含めた対応が納得できなかったからではないでしょうか?
謝罪をきちんと受けとめ納得していたら退部をすることはないでしょう。
私にはなぜこの状況で退部をするのか理解できません。
大学側が事実を隠蔽したり、事実と違うように結論づけ(歪曲)たのならば退部をするのもわかりますが、今後は謝罪をしてくれていますからね。
きっと競技を頑張りたくて東洋大学に進学したはずなのに気持ちが折れてしまったのでしょうね。
また東洋大学は10月11日の文春発売を前にした10日に記事についての見解を発表しています。
長距離ブロック全部員57名への調査によると、当該1年生は入部以来、合宿生活において上級生及び同級生から何度も同じ指摘(生活ルール違反、係用務怠慢、授業態度不良、一貫性のない発言等)を受けても改善が見られないため、関係する部員は疲弊している状況だったとのことでした。当該1年生が示す反応(舌打ちを繰り返す、鼻で笑う、ため息をつく等)のため、上級生及び同級生が感情的になる事態が生じていた。
そのため、当該1年生に対し、4月に胸元をつかむ行為1件、4月に臀部を軽く蹴る行為1件、6月に胸元をつかむ件1件、9月に暴言とともに鎖骨付近を押す行為1件が発生。9月20日に当該1年生と保護者から監督と陸上競技部長が事情を聴取。その後、ふさわしくない言動をした部員4名と話し合いの場を持ち、学生間で互いの認識や至らぬ点を確認し、双方で謝罪し合った。ふさわしくない言動をした部員4名は厳重注意を受けた。
9月19日、26日には関東学生陸上競技連盟に対し、今回の調査結果及びその発生原因、当該学生たいちの話し合いの状況などを報告した。
今回のことを教訓とし、再発防止に務める。指導者・部員一丸となって取り組む。
最後に「今回の記事についてご心配をおかけしましたことを、重ねてお詫び申しあげます。以上
57名への調査・大学側よりの発表など用意周到な手際の良さを感じますね・・・
東洋大学陸上部いじめ事件結論
X君自身も至らない部分があったとコメントしている通り、至らない部分は多々あったようです。
報道によると通常の体育会運動部では考えられない話しがありました。
上級生が注意をすると、舌打ちを打ったり、自分で冷蔵庫を購入し、自分のベッドの上に置いたり、生活態度に望ましくないものがありました。
その状況に耐えかねた部員から、その1年生に対して、生活の注意をする際に、ふさわしくない言動があったことは確認しました。
私はおおむね事実ではないかと思います。
X君は相当な問題がある学生でおそらく箱根駅伝に出場しているレベルの大学ではやっていけないと思いますね。
私の結論としては
X君には至らない点がかなりあり厳しい指導を受ける明確な理由はあった。
だが、足をける・首を絞める・『マジで死ねよ』の言動は今の時代はまずい。
先輩に同情する部分は相当あるが、結果的には先輩方が悪い。
全日本大学駅伝・箱根駅伝の辞退は?
現状、大会の辞退はないと思います。
辞退するなら出雲駅伝を辞退していると考えるのが普通でしょう。
東洋大学といえばちょうど10年前の2008年12月1日に長距離部員による痴漢事件があり、当時の監督が辞任しましたが箱根駅伝には参加しました。
ちなみにこの事件後に監督に就任したのが当時福島県の学法石川高校の教員をされていた酒井監督です。
痴漢事件は単独犯でしたので『監督辞任・箱根駅伝出場』でしたが、今回は4名の部員が謝罪しています。
刑事事件になっていないため、部内のいざこざという形で厳重注意で幕引きをしそうですが、4名が謝罪していることを考えれば単独犯ではなく組織的犯行、全体の責任だと思いますがね・・・。
まあ全日本大学駅伝&箱根駅伝には辞退することなく出場するでしょう。
現在の東洋大学はチームカラーとして厳しい印象があります。
私の現役時代は東洋大学陸上部に同県でNO1だった顔なじみの選手がいたため2~3回カラオケに行ったことがあります(笑)。
当時の東洋大学は東海大よりも地味で弱かったのですが・・・いまや東海大、東洋大共に三強と呼ばれるのですからわからないものです。
『興味がある方は是非、下記の公式サイトにて詳細をチェックしてみてくださいね』